前回のコラムで税務調査の対策方法を紹介しました。税務調査では、調査官が訪問するまでに事前準備が必要です。

 税務調査の対策方法のコラムについてはこちら↓
『突然の電話⁉︎税務調査にどう立ち向かう?:専門家が教える税務調査対策のコツ』

事前準備で行う書類の整理では、どの書類を整理すべきか?何年分必要になるのか?など理解しておく必要があります。
しかし、いざ整理しておいたのに調査官に指摘されたなどの経験をしたことがありませんか?
本コラムでは、税務調査の必要書類等の準備リスト(会計・財務関連書類編)、指摘されない対応方法などをご紹介したいと思います。

会計・財務関連書類

会計・財務関係書類については、以下の書類を整理しましょう。

  • 総勘定元帳
  • 現預金出納帳
  • 固定資産台帳
  • 決算書
  • 申告書類

⭐︎知っておきたいポイント!

これらの書類は通常3年分が必要ですが、場合によっては5年分7年分を用意する必要があります。整理整頓し、すぐに提示できるよう準備しておきましょう。

税務調査では、調査官の指示に応じて必要な書類を提出することになります。また、調査期間中に頻繁に使用する書類や使用予定のある書類については、あらかじめコピーを取っておくことをお勧めします。

税務調査で指摘の多い書類

総勘定元帳

総勘定元帳は会社の全ての取引を記録する基本的な帳簿であり、税務調査の中核となる書類です。不適切な記帳や不自然な仕訳がないか重点的にチェックされます。

決算書および法人税・消費税申告書

これらの書類は会社の財務状況と納税額を直接示すものであり、税務調査の出発点となります。記載内容の正確性や一貫性が厳しくチェックされます。

これらの書類は税務調査において特に重要であり、不備や不自然な点がある場合、詳細な説明を求められる可能性が高いです。したがって、日頃からこれらの書類を適切に管理し、正確に記録することが重要です。

税務調査で指摘される書類の不備についての具体例

総勘定元帳の不備

  • 取引の記帳漏れや誤記
  • 不自然な仕訳(例:経費の水増しや売上の過少計上)
  • 帳簿と証憑書類の金額不一致

これらの不備を防ぐためには、日頃から正確な記録を心がけ、定期的なチェックを行うことが重要です。

まとめ

本コラムでは、税務調査の事前準備における必要書類の準備リスト〜会計・財務関連書類編〜と対応方法についてご紹介しました。

税務調査は、書類を3年分、多い時では、7年分を整理し準備しておく必要があります。定期的に整理し、不備がないかのチェックは必要不可欠になります。書類に不明な点がある場合には、早めに税理士等の専門家に相談しましょう!

次回コラムでは、税務調査の準備リストと対応方法〜取引関連書類編〜をご紹介します。